2025.06.24

愛知中学校

宗教を通して生き方を学び、講堂での行事を通して、かしこく、やさしい人に

名古屋市千種区に広大な敷地面積をもつ、創立150年の歴史がある愛知中学校。校門から入って正面に学校の象徴でもある講堂があり、その左右に校舎や運動場が並んでいます。今回は校長の日下照方先生と教頭の小川禎洋先生に、学校のなりたちや講堂についてお話を伺いました。

知中学校の校長先生と教頭先生
右から、校長の日下照方先生、教頭の小川禎洋先生

「生き方」として宗教を学ぶ魅力魅力

愛知中学校の始まりは「明治9年(1876年)に曹洞宗専門学支校として始まり、令和8年(2026年)で創立150周年を迎えます」と日下先生。「本校は“行学一体”“報恩感謝”を建学の精神に掲げ、かしこさ(智慧)と思いやりのこころ(慈悲)を育み、すこやかな心身を育てる、というのが教育目標です。理想を言えばきりがありませんが、まずは“人にやさしく”。様々な体験を通して相手のことを考えることができる人になってほしいと願っています」。お話を伺うと、その教育方針は学校生活のさまざまなシーンに表れていました。

ろうそくと花をお供えしてあるお釈迦様
ろうそくは智慧、花は慈悲を表す
昼食の様子
昼食の様子
授業風景
いろんな宗教を学ぶ授業も

例えば、昼食の時間。「お昼の時間には、合掌をして食事訓『五観の偈(ごかんのげ)』を唱え食事をいただきます。その意味は、宗教の時間に説明をしています」。礼拝(らいはい)という朝の集会の時には、「心のあり様、立ち振る舞いなど、基本的な生活の話やお釈迦様の逸話を話し、内省の機会としています」とのこと。日々の中で、人としてどうあるか、心の教育・道徳的な学びが得られるようです。

講堂は学校や生徒にとって特別な空間

講堂内部
座り心地のいい椅子が並ぶ講堂
講堂2階席
2階席もあって広々としています
代表生徒が甘茶をかける花祭りの写真
4月に行われる花祭り(始業式)

正面にはお釈迦様が祀られていて、厳かな雰囲気の講堂。収容人数は約1,700人と中学生全員が入れる規模を誇ります。小川先生のお話では、「校門から入ると正面に講堂があり、施設の中でも特別な空間」とのこと。「講堂では、入学式・始業式などの式典はもちろん、花まつりや成道会(じょうどうえ)、外部講師を招いた講演会、芸術鑑賞会、系列大学の先生による講演会、合唱コンクール、英語プレゼンテーション、弁論大会、総合学習発表会などが行われています」とのことで、毎月様々な行事が行われています。

講堂で行われる行事での経験や学びが成長に

合唱コンクールの写真
合唱コンクール

とくに生徒の成長を感じるのは、合唱コンクールや総合学習の発表会です。合唱では指揮も伴奏も生徒が行い、クラスの団結力が試されます。日下先生も、「1年生と3年生を比較すると、やはり迫力が違います。声量も出て、まとまりのある素晴らしい合唱になりますよ」と、生徒の成長に驚かれています。

総合学習の代表生徒発表
総合学習の発表会

総合学習は生徒全員が一年間の学びについて発表して代表生徒を選出し、各学年の代表生徒が講堂で全校生徒や外部講師に向けて発表します。「意外と発表することに抵抗はないようで、スライドやスピーチ原稿も自分たちで作って上手に発表していますよ」と日下先生。小川先生も、「英語のプレゼンテーションも講堂で発表を行いますが、何も見ずに堂々としゃべっていて、本当に感心しますよ」とのこと。こうした発表の場も、主体性やプレゼン力が育まれる貴重な経験となっています。

人としての在り方を意識する学校生活や、講堂でのさまざまな経験が、心を育てる愛知中学校らしさにもつながっているようでした。

休憩時間の風景
開けられた窓から聞こえたのはたくさんの笑い声
中庭の噴水で生徒が談笑
休み時間には中庭で談笑する姿も

愛知私立中学サイト編集部より【ひとこと感想】

中学・高校の多感な時期に道徳的な教育を受けられることは、心の安定につながりそうだと感じました。

休み時間には、廊下や中庭で談笑したり、てきぱきと移動教室に急いだりする生徒さんの姿を見かけました。校長先生や教頭先生を見て挨拶する姿は、明るくて爽やか。先生も生徒さんも朗らかでのびのびとして見え、学校全体に「懐が深くておおらか」な印象を受けました!

取材撮影日:2025年5月14日

今回ご紹介した中学校

愛知中学校外観

愛知中学校

〒464-8520 名古屋市千種区光が丘2丁目11番41号